こんにちは。
横濱元町会計事務所の代表・松村です。
みなさん、会社の税務や保険での節税などは、ニュースや書籍、経営者同士での情報交換などで詳しい方も多いと思いますが、税務調査については、話すとしてもおおまかな事しか話さず、あまり詳しくない方が多いのではないでしょうか。
(×××の節税方法は何も言われなかったから大丈夫!とりあえず交際費にしておけば大丈夫!くらいで、その根拠までは話さないですよね。)
そこでこのメルマガでは、主に経営者が理解していると役立つ税務調査の情報を 発信していきたいと思います。
長く経営していれば、税務調査は何度か経験するでしょう。
少し固い内容ですが、毎回1つのテーマについて書いていきます。
知っていて絶対損はしませんので、是非お付き合いください。
また、通常の会社の税金についての話も書く予定ですので、そちらもお読みください。
今回は初めてなので、以下の2つのテーマを書きます!!
- 税務調査って断れないの?
- 税務調査が怖いんですが・・・
税務調査って断れないの?
経営者にとって税務調査は嬉しいイベントではないですよね。
だからちょっと考えてみると、「そもそも税務調査を断ることができるのではないか?」と思ってしまいます。
さて、結論から書くと、税務調査は断ることができません。
残念かもしれませんがこれが事実です。
断ることができるのであれば、誰でも断っているかもしれませんが・・・。
断ることができないのは、法律の解釈からになります。
法律など面倒かもしれませんが、少しだけお付き合いください。

※法律が書いてあります。そういう法律があるんだなあと読み飛ばしても結構です。
国税通則法第74条の2
(当該職員の所得税等に関する調査に係る質問検査権)
・・・税務署・・・の当該職員・・・は、・・・法人税・・・に関する調査について
必要があるときは、・・・当該各号に定める者に質問し、その者の事業に関する帳簿書類その他の物件・・・を検査し、又は当該物件・・・の提示若しくは提出を求めることができる。

実は法律上、「税務調査」という言葉はありません。
この法律によって、税務署の調査官には「質問検査権」という職権があると認められています。
これが一般的にいう(税務)調査なのです。
さらに法律は続きます。
国税通則法第127条
(罰則)
次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
二 第74条の2・・・(当該職員の質問検査権)の規定による当該職員の質問に対して答弁せず、若しくは偽りの答弁をし、又はこれらの規定による検査、採取、移動の禁止若しくは封かんの実施を拒み、妨げ、若しくは忌避した者
要は、調査官が質問したことに対して、何も答えなかったり、嘘を答えたような場合、また税務調査で偽物の帳簿等を提示した場合は、罰則が定められているのです。
ですから法律上、税務調査は断れないとなっていて、黙秘権もありません。
ただし、税務調査は「今すぐ」受けなければならない、というものではありません。
仕事で多忙な時期や、個人的な事情がある場合、時期はずらしてもらえますので、その際は税理士に伝え調査官に説明してもらうように交渉してもらいましょう。

税務調査が怖いんですが・・・

社長同士で飲みに行くと、税務調査で「痛い目にあった」話で盛り上がることありませんか。
「真面目に会社を経営しているだけなのに、多額の追徴を持って行かれた!」
こんな経験談を聞くことが、税務調査のイメージが悪くなる理由の1つですね。
痛い目にあったのは、その会社が単純に税務処理を間違っていたり、税金を少なくしようとグレーなことをしていたり、税務調査での対応が悪かったりすることがほとんどです。
正しい対応方法さえ知っておけば、ほとんどの税務調査で嫌な思いをすることはないのです。
1.税務調査は強制捜査ではありません。
社長に「税務調査ってどんなもんだと思ってます?」と聞くと、映画「マルサの女」のインパクトが強いのか、散々下調べをした挙句、突然やってきては、警察のガサ入れのようなことをされることを想像している方も多いようです。
よくある大きな勘違いですが、「税務調査=マルサ」ではありません。
税務調査は「国税調査官」が行っているもので、「マルサ=国税査察官」が行っているものとはまったく違うのです。
マルサ(査察官)が行うのは「強制調査」と呼ばれるものです。
マルサは裁判所の令状を持ってきますので、会社にそのまま上がり込むは、書類などを押収されるは、それは大変なことになります。
しかし、これは脱税をしている悪い会社の話です。
普通はマルサが入ったりはしません。
会社が受ける普通の税務調査は「任意調査」と呼ばれていて、当然裁判所の令状などありません。
あくまでも税務署が「調査したいです」と言って、社長が「はい、いいですよ」と了解するから実施できるのが税務調査なのです。「ガサ入れ」のような行為はないので、心配することはありません。


2.調査官を怖がることはありません。
また税務調査が怖い理由に、調査官の怖いと思っている場合もあるようです。
税務調査は、脱税など悪いことをした会社や社長を取り調べるために行われるものではなく、あくまで税務署に提出された申告内容が正しいかどうかを確認するためのものですから、調査官を怖れる必要はありません。
調査官の態度が大きかったり、言葉遣いが悪いような場合があるようですが、社会人としての対応として疑義を感じるのであれば、調査官本人に指摘して、是正を促しても構いません。
もちろん、こちら側も調査官に対して高圧的な態度で接する必要はまったくありません。
税務調査といえど、通常のビジネスシーンと同じ振る舞いをすればいいのです。
